週休3日が気になる

先日、産業医の先生と働き方について話していた時に、週休3日の人が増えてきたという話題になりました。

会社員の週休3日といえば、私の中では「未来の働き方」の象徴だったので、そのような選択肢が現実に増えてきたと知り、驚きと嬉しさと、「日本もついにここまで来たか」というちょっとした感慨が入り混じりました。

もちろん、全ての人が週休3日にした方が良いとは思いません。

現に、学生時代の私は、「遊びとかいらないから働きたい!」という、今思えばどこから湧いたのか謎の情熱に満ちていました。(当時はまだ社会全体に「24時間戦えますか!」の雰囲気が残っていましたね)

現代でも、週5日働きつつ、休日はさらに副業をする人がいます。モチベーション高く働いている人もいれば、 中には、生活という名のラスボスに追われてやむなく働いている人もいます。 人生は、ゲームのように難易度を選ばせてくれないのが難点です。

一方で、週2日の休みでは体力がもたない人、育児や介護で時間が必要な人、静かな時間がないと心のエネルギーが枯渇してしまう人もいます。そういう人には、週休3日は体力の避難場所のような存在になるでしょう。

私自身、最近になってようやく「やはり私は疲れやすいのだ」という事実を受け入れ始めました。

子どもの頃から日光に当たるとぐったりしていたのですが、それが特別なのかどうかは比べようがありません。

運動不足だの睡眠不足だの更年期だのと、いろいろ理由をつけてごまかしてきましたが、高校生の頃にはすでに、アルバイトに数日行っただけで熱を出して寝込む体質でした。

それでも「仕事こそが私のアイデンティティ」と思い込み、ずいぶん無理をしてきたのだと思います。

疲れやすいと感じる人は、世の中に少なくありません。

しかも現代は、情報が勝手に押し寄せてくる時代です。意識してブロックしない限り、インターネット以前より確実に疲れやすくなっています。

キャリアというと、どうしても「立派な経歴」や「空白のない働き方」に光が当たりがちですが、キャリア論の世界にはスーパー先生(Donald E. Super)という心理学者がいて、彼が提唱したライフキャリアレインボーを見ると、人間はそもそも仕事人だけでなく、家族の一員だったり、友人だったり、近所の住民だったり、ついでに疲れやすい生き物だったりと、いくつもの役割を同時に生きていることがわかります。

そう考えると、週休3日という制度は、働き方改革というより、「人間ってそんなに電池持たないよね」という当たり前の事実に、ようやく社会が気づいた結果なのかもしれません。

昔の私は、電池が切れても叩いて無理やり動かす昭和家電のような働き方をしていましたが、最近はようやく、自分のバッテリー容量を意識するようになりました。

就活や転職でも、企業の規模や待遇だけでなく、「この働き方は自分のリズムと合うだろうか」そんな視点があってもいいと思います。

週休3日は、そのためのひとつのヒントにすぎません。

人生は仕事だけでできているわけではなく、いろんな色が重なってできているレインボーです。自分のペースで、必要な色を足したり引いたりしながら静かにキャリアを編んでいけたらいいのだと思います。

メンタルサポートオフィスLink | 心理カウンセラー 加藤慶美

[所属] 日本臨床死生学会,日本トランスパーソナル学会 [資格・免許] 国家資格キャリアコンサルタント,一般社団法人産業カウンセラー協会認定 産業カウンセラー,両立支援コーディネーター,中学校教諭一種免許状(音楽),高等学校教諭一種免許状(音楽)

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